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核軍縮について語る大阪大名誉教授の黒澤満さん=大阪市北区、米田怜央撮影

 力の支配が大手を振る世界。核兵器を減らし、なくそうとする訴えは、目の前の現実に圧倒されているようにさえ映る。半世紀以上、軍縮の研究を続け、安全保障を核に頼るリスクと限界を指摘してきた学者に問うてみたい。核なき世界は、夢なのですか。

 ――核問題に関心を持った原点は何ですか。

 「1961年、大阪の高校2年の修学旅行で長崎を訪れました。平和公園を歩き、原爆についての話を聞き、被爆者の言葉を聞き、原爆がもたらした現実に初めて具体的に向き合ったのです。その体験は、強い印象として心に刻まれました」

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 ――ソ連によるキューバへの核ミサイル基地の建設をめぐって米国と一触即発になった「キューバ危機」の前年のことですね。

 「そう。まさに翌年、高校3年の秋にキューバ危機が起きます。新聞に大きな見出しで『核戦争が起きるかもしれない』といった内容の記事が載っていました。世界が一瞬で破滅に近づくかもしれないという感覚を持ちました。長崎での体験があったからこそ、その出来事を単なる国際政治のニュースではなく、自分自身の生と直結した現実の問題として受け止めたのだと思います」

 ――広島も訪問しましたか。

 「高校卒業後、大学入学まで…

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